Men's Junan




 荒い息遣いが、狭い部室に響いては消えていく。俺を見下ろす笑顔がいかにも余裕綽々という感じで、さっきから悶えさせられまくっている俺としては非常に 気に食わない。
「こ、こいずみ…も、無理…」
 古泉の手で抜かれているのだが、絶妙な加減でイくにイかせてもらえず、非常にもどかしい状態だ。耐えきれず恥を棄てて自分で弄ろうとしたら両手をベルト で机の脚に括りつけられて阻まれそれも出来ない。
「そうですか」
 凄く愉しそうな顔してんじゃねぇ!もうほんとコイツ殴りたい。拘束されてるから今は無理だが、あとで覚えてろよ古泉。
「僕に、どうしてほしいですか?」
「………」
「ふふ、…どうしてほしい?」
「…や、やめ、んっ…」
 だんまりを決め込もうと唇を閉ざした俺の耳元にイヤに色っぽい声を囁かれ、背筋にゾクゾクと震えが走った。と同時に先端をグリグリと指の腹でいじられて は堪らない。
 もうイきたくて、苦しいんだ。解ってるくせにわざと知らんぷりを決め込んで、俺の反応を楽しんでいる古泉は正真正銘の変態だ。その変態に押し倒されてよ がっている俺も、やはり変態なんだろうな…なんか悲しくなってきた。
 俺と古泉がこういう関係にまでなった経緯は諸々省略させてもらう。説明しろと言われても、気付いたら古泉に押し倒されていた、としか俺には言いようがな い。
 散々の焦らしプレイに耐えられず、思い出したくもない恥ずかしいセリフを言わされた代償に、漸くイカせてもらえた。肩で息をしながら、手を俺の出したも ので濡らした古泉を睨み付ける。
「も、っ…アイツら、帰ってきちまうから、やめろよ。ベルト、外せ」
「大丈夫ですよ。彼女たちが見に行ったコスプレショップは三駅離れたところに有るんです。往復の時間に試着の時間も加味すると、あと30分は帰ってきませ んよ。…そろそろ、こっちを解すとしましょうか」
 そう言うと古泉は俺の精液で濡れた手を後ろへと回す。
「な…!もう、無理だって…」
 反論は古泉の唇に塞がれた。
 それから、長門と朝比奈さんを小脇に抱えて上機嫌のハルヒが帰ってくるギリギリ直前まで、俺は古泉に突っ込まれて散々あられもない声をあげさせられた。
 学校でとかありえない。もしハルヒたちが帰って来たら、とか、コンピ研やら谷口やらのイレギュラーが来たらと俺は気が気でなかったんだ。
 今、古泉は何事もなかったようにハルヒの見せる戦利品(ex.婦警コス、猫耳カチューシャ)とやらにいちいち笑顔で相槌をうっていた。何でコイツはこん なに余裕なんだろうね?
 何かムカついてきた。なんで俺ばっかりバレないかハラハラしたり、ドキドキしたり、泣かされたり縛られたり、突っ込まれて喘がされたりしなきゃならない んだ。
 そもそも俺が下っておかしいだろ?視覚的にはどう考えても、古泉が下の方がしっくりくる。古泉は声も気色悪いくらい艶っぽくて腰にクるし、俺の上で欲情 してるときのアイツの顔はそこらの女は裸足で逃げ出しそうなくらいエロい。
 何も俺がヤられる立場でいる必要は何もないじゃないか。男女の関係じゃなく、俺たちはれっきとした男同士であって、ついてるモノがついているわけだか ら、別に俺が攻めに転じることになんの支障があろうか、いやない。(反語表現)
 というかだな、あのスマイル量産機に俺の苦労を味わわせたくなってきたのだ。

「おい、古泉」
 翌日。SOS団のなんの変哲もない活動を終え、女子三人が前でじゃれあう後ろ姿をみながら、俺は古泉と並んで下校していた。これぞチャンスと思い古泉に 話しかける。
「なんでしょう?」
「今日、お前んち行かせろ」
 俺からのこんな言葉は意外だったのだろう。確かに、今まで古泉の家に行くときは向こうから誘ってくるパターンしかなかったからな。
「それはそれは…大歓迎です」
 少しだけ仮面的微笑が崩れた古泉は、すぐさま笑みを整った顔に張り付けた。本当に嬉しそうだな古泉よ。どうせ一晩中俺をヤり放題!とかろくでもないこと 考えてるんだろう。
「よくおわかりですね」
 わからいでか。
 満面の笑みで近づくな、耳元に息を吹きかけるな気色悪い。
 そんなに余裕で笑ってられるのも今のうちだぞ、古泉。

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